皮膚科の紹介で来られた80代男性、足裏のタコがお悩み
数年前から足裏のタコに悩まされていた80代の男性。
とある皮膚科からのご紹介で来られました。
削っても一時的に楽にはなるものの、しばらくすると再発するタコ。
タコや魚の目ができるメカニズムは、圧迫や摩擦刺激に対する皮膚の防御反応とされ、特定の部位に圧力がかかり、皮膚が刺激され続けると角質が硬くなってゆくと言われているので、その原因に対して対処しないと削っても再び出現してしまいます。
人によって(足裏のできる部位によって)原因は様々で
・姿勢
・歩き方
・足の形状(扁平足やハイアーチなど)
・過去の怪我
・靴の選び方の問題
・靴の履き方の問題
などが考えられます。
さて、今回のお客さまの足と靴を見ると・・・。
持ってこられた靴は、サイズが大きく、靴の幅も広くて、ヒールカウンターはない、靴ヒモは使った形跡がなくブカブカの状態。
靴を履いて歩いている時に、スリッパを履いているような姿勢と歩き方になっていたのが長年続いていたのが想像できます。
今回のお客さまに限らず、知らないからというのが大きな原因だと思うのですが、「靴ヒモなんかほどけた時にしか使った事ないわ」と言われるご新規のお客さまが多いこと、多いこと・・・
お客さまには「歩いて足が楽な靴=脱ぎ履きが楽な靴では無い」というのを説明し、店頭にあったNBの靴にインソールを作製する事となりました。
実際に出来上がったインソールを入れた靴を履くと、「歩いたときに靴がちゃんと付いてくる」「踵がぴったりとして気持ちが良い」。
一緒に来られていたお孫さんは「背筋が伸びたような気がする」と言っていました。
年齢とともに前屈みになるのは仕方がないのですが、足元の環境によっては良くも悪くも姿勢が変わると考えています。
特に80歳以降になると、靴の選び方と履き方によって転倒のリスクも高くなるので、より注意して頂きたいです⚠️
〇〇の靴が良いとか悪いなどと言っているのではなく「何を目的にして靴を履くのか?」「靴に何を求めるのか?」が大切。
「脱ぎ履きが楽な靴が良い」と言うのであればそのような靴を選んだら良いですが、「そのような靴での歩行が続くと足に負担が掛かりますよ、負担が掛かった分は何らかのケアをしないと、足のトラブルに繋がりますよ」という事。
それぞれ異なる靴の特性とメリット・デメリットを理解し、TPOに応じて靴の履き分けをしてゆくのが理想だと思っています💡
足のトラブルでお困りの方が少しでも減りますように・・・
お読み頂きまして、ありがとうございましたm(_ _)m
シューフィッター
フットケアスペシャリスト
巻き爪ケア
オーダーメイド・インソール作製技術者
足楽(あしらく) 原 勇一郎
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